長時間のデスクワークで腰・肩・首が重い——姿勢を固定しない工夫
予約のきっかけ——デスクワークが続くと腰・肩・首が重い
Iさん(仮名)は前回に続いて、長時間のデスクワーク後に腰、肩、首の重だるさが出ることを相談されました。仕事の日は同じ姿勢が長く続き、休んでもすっきりしにくいため、身体の動かし方と休憩の取り方を見直したいと来店されました。
デスクワークの不調は、姿勢の見た目だけでは説明できません。椅子の高さ、画面の位置、入力作業、休憩の取り方、睡眠や運動量も関係します。背筋を伸ばした姿勢をずっと保つことが解決になるとは限らず、姿勢を変えられることが大切です。
座位と立位を切り替える研究から分かること
オフィスワーカー38人を対象にしたクラスター無作為化試験では、昇降デスク、教育、促しを組み合わせた6か月の介入群で、筋骨格系の不快感と仕事後の疲労が群内では減りました。一方、時間と群の交互作用は有意ではなく、昇降デスク単独の効果と断定はできません。
この研究から実務的に学べるのは、「立ち続ければよい」ではなく、作業姿勢を固定しない仕組みを作ることです。たとえば、オンライン会議の一部を立って行う、区切りごとに数分歩く、画面とキーボードの位置を変えるといった方法があります。
施術前に確認したこと
首を左右へ向く動き、肩を上げ下げする動き、胸まわりの回旋、股関節の動き、椅子からの立ち上がりを確認しました。どこか一つが悪いと決めるのではなく、長く座った後に全身の動きがどの程度小さくなるかを見ました。
実際に行った施術とその狙い
腰とお尻、胸まわり、肩甲骨まわりの緊張を確認し、呼吸に合わせながらやさしく動かしました。その後、椅子に座ったままできる体幹のひねり、肩の上げ下げ、立ち上がって股関節を動かす練習を行いました。仕事中にも短時間で姿勢を変えられるようにすることが狙いです。
セルフケアは「一度に長く」より「短く頻繁に」が続けやすい方法です。時計だけで決めるのではなく、作業の区切り、飲み物、電話など既存の行動に体勢変更を結びつけると習慣化しやすくなります。
まとめ
デスクワークの不調では、理想の姿勢を固定するより、複数の姿勢を行き来できる環境を作る方が現実的です。身体の状態と仕事内容に合わせ、動きの選択肢を増やしていきましょう。
このようなお悩みがある方へ
座り仕事の後に腰・肩・首が重い、姿勢を変えても楽になりにくい、仕事中にできる簡単な対策を知りたい方は、現在の動き方を一緒に確認してみませんか。ご予約はこちらから受け付けています。
参考文献
1. Impact of a 6-month sit-stand desk-based intervention on regional musculoskeletal discomfort and overall post-work fatigue in office workers: a cluster randomised controlled trial. Ergonomics. 2024. PMID: 39404230. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39404230/




