仕事の動作で右肩から背中が痛む|腕・肩甲骨・胸郭を分けて確認した例
仕事で腕を上げたり物を持ったりする特定の動作で、右肩から背中に痛みが出るため、「仕事中の動きを少しでも楽にしたい」と来店されたCさん(仮名)の例です。夜間に強く痛むことはないものの、腕の角度によって引っかかりを感じていました。
施術前に確認したこと
自分の力で腕を上げた時と、施術者が支えて上げた時の違いを比べました。肘の曲げ伸ばし、肩の内外への回転、鎖骨の位置、肩甲骨と肋骨の動き、どの角度で痛みや引っかかりが出るかも確認しました。
健常者を対象にした三次元動作解析では、胸椎の姿勢によって腕上げ中の肩甲骨の動きが変わることが報告されています。ただし、姿勢だけで肩の痛みの原因を説明できるわけではありません。
図1 腕を上げる時に確認したポイント

図は腕、肩甲骨・胸郭、仕事動作を分けて確認した流れです。研究は少人数の健常男性を対象としており、痛みのある人への効果を直接示すものではありません。
実際に行った施術とその狙い
まず、鎖骨と肩甲骨が腕の動きに合わせて動ける位置を探しました。次に肋骨と背中、脇の下から肩の後ろにかけての張りを確認し、腕を上げる時の滑らかさを邪魔しないよう、反応を見ながら働きかけました。
仕事動作では、手首が肘より大きく下がったまま力を出さないこと、胸を無理に張りすぎず、痛みが出る角度を一度避けることを共有しました。
施術後に確認したこと
腕を上げる角度と引っかかる場所を同じ条件で再確認しました。その場で動かしやすさの変化はありましたが、仕事で繰り返した時の反応は別に確認する必要があります。
急に腕が上がらなくなった、強い夜間痛が続く、外傷後に腫れや力の入りにくさがある場合は、腱や骨などの評価が必要なことがあるため医療機関へご相談ください。
まとめ
肩の痛みは、肩だけでなく、鎖骨・肩甲骨・胸郭と、実際の仕事姿勢を分けて見ることが大切です。
腕を上げる途中で肩や背中が引っかかる方、特定の仕事動作を繰り返すと痛む方は、一度ご相談・ご予約ください。
参考文献
1. Yabata K, Fukui T. Characteristics of the scapula movement during shoulder elevation depend on posture. J Phys Ther Sci. 2022;34:478–482. PMID: 35784607. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35784607/




