ゴルフで左肩が痛む——肩だけで振らず、股関節から動きをつなぐ
予約のきっかけ——腰が落ち着いた後、ゴルフで左肩が気になった
Jさん(仮名)は、前回気になっていた腰の違和感は落ち着いてきたものの、ゴルフのテイクバックで左肩に痛みが出やすくなり来店されました。手首や肩でクラブを動かしてしまう感覚があり、日中は座って画面を見る時間も長いため、全身のつながりを確認しました。
痛む場所が変わると「悪いところが移動した」と感じますが、必ずしも病変が移ったわけではありません。痛みを避ける動き、練習量、仕事中の姿勢などが変わり、別の部位への負担が目立つことがあります。
スイングは全身の連鎖です
ゴルフでは、足で地面を押し、股関節と骨盤が回り、胸郭、肩、腕へと動きが伝わります。肩甲骨を強く寄せる、腕だけでクラブを引くといった一つの形を全員に当てはめることはできません。痛みがある場合は、肩の可動域だけでなく、股関節や胸郭が使えているかも確認します。
プロゴルファーを測定した一次研究では、腰椎と股関節の回旋が連動し、ダウンスイングの早い段階ではリード側股関節の寄与が大きいことが示されました。ただし、対象は少数のプロで、肩痛の原因や一般ゴルファーへの治療効果を示す研究ではありません。
施術前に確認したこと
腕を上げたときに痛みが出る角度、手首の曲げ伸ばし、胸まわりの回旋、股関節の内外旋、片脚荷重を順番に確認しました。クラブを振る形では、下半身の動きが止まると左肩へ力が集まりやすいかどうかも見ました。
実際に行った施術とその狙い
肩甲骨の周囲、胸と背中、股関節まわりを、痛みを強めない範囲で動かしました。その後、ボールやタオルを膝の間に軽く挟み、足元と股関節から体幹を回す小さな動作を練習しました。肩を単独で大きく動かすのではなく、下半身から回転をつなげて肩の負担を分散することが狙いです。
自宅では、痛みが強くならない範囲で小さな回旋から始めます。回数を増やす前に、翌朝の肩や腰の反応を確認してください。フォームを大きく変える時期は、練習量を同時に増やさない方が、何に反応したのか判断しやすくなります。
まとめ
ゴルフ中の肩痛は、肩だけをほぐせば解決するとは限りません。足元から体幹、肩へと動きをつなぎ、練習量を調整することで、痛みとパフォーマンスを一緒に考えられます。
このようなお悩みがある方へ
ゴルフで左肩が痛む、腕だけで振っている感じがする、腰は楽になったのに別の場所が気になってきた方は、全身の動きのつながりを確認してみませんか。ご予約はこちらからどうぞ。
参考文献
1. Mun F, et al. Kinematic relationship between rotation of lumbar spine and hip joints during golf swing in professional golfers. Biomed Eng Online. 2015. PMID: 25971396. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25971396/
2. Hopewell S, et al. Progressive exercise compared with best practice advice for rotator cuff disorders (GRASP). Lancet. 2021;398:416–428. PMID: 34265255. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34265255/




