肩の痛みと手のしびれが繰り返すとき|肩だけで決めつけない確認ポイント
- 4 日前
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普段は大丈夫なのに、ふとした腕の動きで肩が痛む。
さらに、手までしびれることがある。
このような症状では、肩だけをほぐせばよいのか、首の問題なのか、不安になる方も多いと思います。
今回は、デスクワークが多く、肩の痛みとしびれを繰り返していたDさんの例から、確認したいポイントを整理します。
同じ症状でも原因は一つとは限らない
Dさんは、腕を上げる動作や物を動かす場面で肩の痛みが出る一方、何もしていないときにも違和感が起こることがありました。
以前に首を検査した際は、大きな異常を指摘されなかったとのことでした。
しかし、過去の画像検査で異常がなかったことだけで、現在の症状を判断することはできません。
肩関節、首から出る神経、胸の前を通る神経や血管、筋肉の緊張など、複数の要素を順番に確認する必要があります。
しびれる場所と、起こる動きを記録する
しびれを評価するときは、「手がしびれる」だけでなく、どの指に出るか、手のひら側か甲側か、腕全体かを確認します。
また、首を向いたとき、腕を上げたとき、長時間座った後など、症状が起こる条件も大切です。
Dさんの場合は、首の向きや胸の前への刺激で症状が変化する場面がありました。
その変化は評価の手がかりになりますが、その場で症状が再現されたことだけで障害部位を断定することはできません。
肩の症状でも首の動きを確認する
肩の痛みがある人と症状のない人を比較した研究では、肩の痛みがある群で首の可動域が小さく、首の動きの制限は肩の障害の大きさとも関連していました。
また、片側の慢性的な首の痛みがある人では、痛くない側や肩・体幹など離れた部位にも可動域や筋力の差が確認されています。
これらは、首が肩の痛みの原因だと証明するものではありません。
ただし、肩の症状があるときに首や胸郭を一緒に確認する理由にはなります。
デスクワークでは肩甲骨の動きも見る
コンピューター作業者109人を調べた研究では、肩甲骨の動きに特徴がみられた人は98人、89.9%でした。
その特徴があった群では、首の障害度、首の痛み、利き手側の肩の痛みも有意に高い結果でした。
ただし、この研究は一時点の観察であり、肩甲骨の動きが痛みを引き起こしたと証明したものではありません。
長時間同じ姿勢で作業するときは、肩甲骨を無理に寄せ続けるより、休憩を入れて腕や首の位置を変えることが現実的です。
自宅での運動は症状に合わせて見直す
良い運動でも、肩をすくめた状態で繰り返すと、首や肩の緊張が増えることがあります。
Dさんには、症状が出る運動を一時的に休み、支えを使って肩甲骨を動かす方法へ変更しました。
運動中や運動後にしびれが増える場合は、回数を我慢して続けないでください。
急に力が入らない、物を落とす、しびれが広がる、強い夜間痛が続く、胸痛や息苦しさを伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。
参考文献
Ozkan S, et al. Neck and Shoulder Pain with Scapular Dyskinesis in Computer Office Workers. Medicina. 2023.
Alshami AM, et al. Strength and Range of Motion in the Contralateral Side to Pain and Pain-Free Regions in Unilateral Chronic Nonspecific Neck Pain Patients. J Manipulative Physiol Ther. 2019.
Barbosa F, et al. Cervical range of motion in individuals with and without chronic subacromial pain syndrome: a cross-sectional study. Musculoskelet Sci Pract. 2025.
※本記事は施術中の会話を、個人が特定されないよう内容を一部変更して構成しています。




