ゴルフで踏み込むと膝が痛い|膝だけでなく、ふくらはぎと回転軸を見る理由
- 5 日前
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ゴルフで強く踏み込んだ瞬間に膝が痛むと、「膝の関節が悪いのでは」と心配になると思います。
しかし、スイング中に膝へ加わる負担は、膝だけで決まるものではありません。
今回は、練習中の踏み込みで膝の痛みが出たCさんの例から、足部・ふくらはぎ・股関節・体幹のつながりを考えます。
踏み込みの瞬間、膝には回旋も加わる
ゴルフのリード側の膝は、単に曲がって伸びるだけではありません。
スイングでは、比較的浅い膝の曲がりの中で、すねと太ももの間に回旋が生じます。
特に、地面を強く踏みながら身体を回す場面では、圧縮力と回旋の負担が同時に加わります。
膝の痛みを考えるときは、「踏んだ強さ」だけでなく、足の向き、骨盤の回転、身体がどこを軸に回っていたかを見る必要があります。
足の向きで膝の負担は変わる
16人の右打ちアマチュアゴルファーを調べた研究では、リード側の足を開いた構えは、正面へ向けた構えと比べて膝の回旋運動を28%、圧縮力を5%、回旋トルクを9%減らしました。
図1 オープンスタンスで減少したリード側膝の負荷指標

これは、すべての人が足を開けば痛みが治るという意味ではありません。
ただし、構え方の違いによって膝へ加わる力が変化することを示しています。
フォームを変更すると球筋や他の関節への負担も変わるため、痛みがある場合は競技指導者と身体を評価できる専門家の両方へ相談することが大切です。
ふくらはぎの硬さが回転軸をずらすこともある
Cさんは、痛みが出た側のふくらはぎを伸ばしたときに、反対側より強い硬さが確認されました。
その状態では、身体を回したときに上半身が横へ傾き、背骨を中心とした回転から外れやすくなっていました。
ふくらはぎ周辺を整えた後には回転の見え方も変化しましたが、これだけで痛みの原因がふくらはぎだったと断定することはできません。
大切なのは、膝だけを見るのではなく、足首から股関節、体幹まで確認することです。
強く踏むか、負担を減らすか
ヘッドスピードを上げるために、地面を強く踏む動作を取り入れる場合があります。
一方、膝の痛みだけを考えれば、強い踏み込みを一時的に減らす方が安全なこともあります。
この二つはどちらが常に正しいという話ではありません。
痛みがある時期に何を優先するのか、組織が負荷へ耐えられる状態かを整理する必要があります。
小さな負荷から動ける範囲を保つ
歩くだけでは、足首やふくらはぎを大きな範囲で使わないことがあります。
痛みが落ち着いている場合は、かかと上げなどで動ける範囲を少ない回数から確認する方法があります。
回数を増やすことより、痛みが増えない範囲で丁寧に動かし、翌日に悪化しないかを見ることが大切です。
腫れ、熱感、引っかかり、膝崩れ、強い痛みがある場合は運動を中止し、医療機関で評価を受けてください。
参考文献
Kim SE, et al. Open Foot Stance Reduces Lead Knee Joint Loading During Golf Swing. J Appl Biomech. 2023.
Lynn SK, et al. Risk Factors for Knee Injury in Golf: A Systematic Review. Sports Med. 2017.
Takagi T, et al. Dynamics of pelvis rotation about its longitudinal axis during the golf swing. Sports Biomech. 2020.
※本記事は施術中の会話を、個人が特定されないよう内容を一部変更して構成しています。



